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議事録に印鑑が押せないときは?(取締役が入院した事例)

会社の手続きの時に登場する「議事録」についてのお話です。

会社の役員を選んだり定款を変更したりするときは、その会議内容を記載した「議事録」を作らなければなりません。

“株主総会議事録”や“取締役会議事録”がそうです。

議事録の作成方法にはルールがあります。

書面で作った“取締役会議事録”のルールの一つに、出席した取締役と監査役の全員が記名押印(又は署名)しなくてはならない、というものがあります。

会社法369条3項です。

先日、取締役会議事録の押印について、次のような事例にあたりました。

取締役会会議に出席した取締役、つまり議事録への押印が必要な人が、議事録が出来上がる前に重病で入院してしまい、印鑑が押せない状況になってしまった・・・というのです。

しかも、このときの取締役会は“新しく代表取締役を選ぶ”ための会議で、登記するためには議事録に出席者の個人実印を押したうえで、印鑑証明書も必要になるケースでした。

議事録への押印が揃わないと、いつまでたっても代表取締役の登記が出来ない・・??

恥ずかしながらこのような事例は初めてでしたので、どうやって解決すればいいのか頭を悩ませていたところ、

ちゃんと参考になりそうな“先例”がありました。

(“先例”というのは、今回のケースのような、法令では詳しく決められていないイレギュラーな事情が発生したときの過去の対応例のことで、私たち司法書士にとっては法令と同じくらい大切な情報です。)

“先例”はいくつかありましたが、どうやら、

「死亡その他やむを得ない事由」で議事録に署名(記名押印)できないようなときは、その事情を書いた“上申書”を代表取締役(or他の出席取締役全員)からもらうことで登記も受理される、

ということは間違いなさそうだと分かりました。
(参考先例・・・昭和28年10月2日民事甲1813号、昭和38年12月18日民四313号)

ということで、今回のケースでは、「入院」も「やむを得ない事由」に該当するものととらえ、先例にならって、その事情を記載した“上申書”を作ることで法務局に対応いただき、無事登記が完了しました。

なお、最近では議事録やその他の会社関係書類についてもデジタル化が進んでいます。

今回の事例に当てはまるものではないですが、今年2月には会社の登記に関する法令(商業登記法・商業登記規則)が、“脱ハンコ”へ向けて一部改正されました。

今度は、“議事録と脱ハンコ”についてお伝えできればと思います。

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