コラム

  • 相続・遺言

被相続人は幕末生まれ

先日、書類の整理をしていると7年くらい前に扱った相続手続きの資料を発見。

「確かこれは・・・」と手に取り確認してみると、なかなか大変なお仕事だったことを思い出しました。

まず、被相続人がなんと文久3年生まれ。

文久3年というと西暦1863年、薩英戦争や八月十八日の政変、新選組の結成という年でまさに“幕末”です!

そんな幕末動乱の時代に生まれた方が取得した山林がその名義のまま残っていて、とある手続きの前提として、その曾孫にあたる方に名義変更する必要があったのです。


それだけ昔の人の相続ですから、“家督相続”の時代も経てるとはいえ、相続関係者合計で26名という大勢の方々の手続き協力が必要となってしまいました。

さらに、その相続関係者のうちの一人の居所が不明という状況も重なりました。

その人の住所地(大阪!)の現地調査もして家庭裁判所に無事、不在者財産管理人の選任をしてもらったのですが、いざ名義変更を進めようとしたら、その不在者が運転免許の更新で発見されたという連絡が。

せっかく選任した不在者財産管理人は何もすることなく職務終了。


そうこうしてる間に今度はまた別の相続関係者の居所が分からなくなって音信も不通、今度は広島の住所地まで出張、手がかりなく戻ってくるとまたすぐ見つかり・・・。


というドタバタを経て、なんとか26名の印鑑が揃って名義変更までたどりついた、という案件でした。

名義変更した土地自体は山林で価値のあるものではなかったので、そこで揉めたりするようなことはなかったのですが、やはりこれだけ多くの関係者がいてしかも全国各地に散らばっているとなると色々な困難があるので、同時に印鑑を揃えるのは一苦労です。


ちなみに名義変更の登記手続きの登記の原因は、「年月日〇〇家督相続、年月日〇〇相続、年月日相続」となりました。

今日の話で少し出てきた「家督相続」については、また後日お伝えできればと思います。

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